出産までの健診スケジュール
出産予定日について
最終月経から計算した予定日と、本当の予定日がずれていることが多い(排卵がずれて実際に受精した日がずれてしまうため)ので、妊娠がわかっても妊娠8~10週頃の時期に超音波で胎児の大きさから正しい予定日を決める必要があります。
この時期をはずすと予定日がはっきりしなくなりますので予定日がはっきり決まるまでは1~2週間毎の診察になります。
必ずこの時期に受診して予定日を決めます。予定日が決まったら母子手帳をもらっていただき、次の診察の時に妊娠に必要な血液検査をします。
- 検査
血液型、貧血、感染症(梅毒、HIV、B肝炎、C型肝炎、成人T細胞、白血病、風疹など)
その後も時期に応じて血糖、肝機能検査、貧血などの血液検査、後期にはクラミジア、GBSなどの感染症の検査、心電図の検査などがあります。
また4Dでの超音波検査(有料)も行っています。夫も立ち会えます。
健診スケジュール
初期検査終了後~6ヶ月(23週) | 4週間に1回 |
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7ヶ月(24週)~9ヶ月(35週) | 2週間に1回 |
10ヶ月(36週)~ | 1週間に1回 |
予定日~ | 2~4日ごと |
状態によりもっと頻繁に診察する場合があります。
10ヶ月に入ると機器で赤ちゃんの心拍を調べる検査をすることがあるので、早めの時間に受診してください。
出生前診断について
出生前診断は妊娠中に胎児の異常を調べるものですが、現在判るものは胎児の染色体の異常です。異常がわかったとしても治療の方法はありません。
また検査の結果が100%正しいわけではありません。
もし望まない出産ということであれば妊娠中絶するしかありません。
妊娠中絶するかどうか決める為に行う検査は倫理的に問題がある為、決しておすすめする検査ではありませんが、ご希望の方には実施しています。
- 超音波検査
胎児の形態から染色体の異常を推定するものですが確実性には欠けます。
- クワトロ検査
ご希望の方に行っています。(15週~17週)
お母さんの血液を採取分析して胎児の異常を調べるもので、赤ちゃんへの危険はありませんが、正しい判定結果は7割以下で確実性には欠けます。
結果も確率で返ってくる為例えば、ダウン症の可能性:対照1/300に対してあなたは1/1000といった形で結果が返ってきます。
これは、対照より確率は低いようですが、あなたがその1人かもしれない、ということです。
心配であれば羊水検査をすることになります。
- 羊水検査
近隣の病院をご紹介しています。
子宮に針を刺して羊水を取り出し、羊水中に入っている胎児の細胞を調べる検査です。
一番確実な検査ですが、針を刺すので、破水や感染、胎児を傷つける等の危険を伴う為流産する恐れがあります。
- 新型出生前診断(NIPT)
最近開発された検査法で、やはりお母さんの血液で診断しますが、クワトロテストより確実性の高い検査法です。
しかし100%確実ではありませんので、結果が陽性の場合は羊水検査をすることになります。
この検査は遺伝専門医がいるなど限られた施設でしか行うことができない為病院を紹介します。